父をめぐって争う母娘。三角関係の敗者となった私は、人生で常に負け続けた。【ハムレットから思うこと②】

稽古場で具合が悪くなったのは投影?毒親育ちの孤独感「ドーナツの穴」が芸術となった時【ハムレットから思うこと①】

思えば、私はいつも母から足を引っ張られてきました。

「あなたには可愛い服は似合わない」と言って服を奪う
「化粧をしないほうが、あなたらしい」
「私のほうが賢い」
「私のほうが気を遣える」
「私のほうが男性からモテる」
「あなたは暗くて可哀そうだね」

やがて足を引っ張られるのが、面倒になり、私は常に「負けたふり」をして人生を生き続けるようになりました。

自粛して小さく縮こまり、どこへ行っても自分を極力出さないようにしてきました。

やがて「負けたふり」がいつの頃か「負け癖」になりました。

こうなると、どこへ行っても、相手に負かされてしまいます。

学校でも、職場でも、プライベートでも。

どこへ行っても、イジメ、モラハラ、パワハラに合って、相手から負かされ続けました。

自分が欲しい愛情は、恋人を変えても、いつも手に入りません。

好きな人はいつも私から去っていきます。

いつも、心の中にぽっかり穴が空いた状態です。

いつしかその穴は収集がつかないほど大きくなり、ある時、蓋がパッカリと空いてしまいました。

エネルギーがあふれ出し、私は母に力を封じ込まれていたことに気づいてしまいました。

抑えていた力で、私は母を徹底的にやり込めてしまいました。

★★★

ところで、なぜ母は私をずっとライバル視していたのでしょうか?

長い間、それが分かりませんでした。

母は母で素晴らしい点がたくさんある。気立てがいいし、可愛くて、お洒落で、人気者で、仕事ができる人。

それなのに、なぜ私の足を引っ張らなければ気が済まなかったのか?

心理学を勉強し始めて、私は「エディプス・エレクトラコンプレックス」を初めて知りました。

エディプスコンプレックス:母の愛を巡って、息子が父と争う
エレクトラコンプレックス:父を愛を巡って、娘が母と争う
※専門的ではなく、ざっくりした解説です

母が私と争う原因、それは父の愛情を勝ち取ることにあったのです。

母は戦いに勝利し、父を独占することに成功しました。

私は敗者となりました。「エレクトラコンプレックスの敗者」です。

その後、父は母にベッタリとなり、私にほとんど関心を払わなくなりました。

食卓では父の機嫌を取るために、私の話題は消え、弟の話題ばかりとなりました。

私が無職で同じ実家で暮らしてお金に困っていても、夫婦で仲良く海外旅行に出かけていました。
(実家からお米券を盗んでチケットショップで換金したのはこの頃です)

いま振り返ると、父が、母娘の争いをけしかけていたと思います。

「どちらが僕のことを大切にしてくれるの? 僕はどちらかの女性しか愛さないよ」

機能不全家族で育った父はえこひいきが大好き。ネコにエサをやる際にも、自分のお気に入りに応じて、エサの量を決める歪みっぷり(笑)。

それは人間にも適応され、私と母の愛情を試すような行為をして、母と娘を競わせていました。

片方を急に優先したり、片方を急に無視したり。

そんな父の愛情を勝ち得ようと、母と私の無意識の競争はどんどんエスカレートしていきました。

家庭の中のシーソーゲームで、私の心はどんどん疲弊していきました。

しまいには私は自分を封じ込めて、争いから降りようとしたのだと思います。

家族といると、いつも戦わなければならない。気を遣わなければならない。本当にしんどい子供時代でした。

★★★

ちなみに、私の弟は、父に勝ち母の愛情を一身に受けた「エディプスコンプレックスの勝者」です。

資産家令嬢と結婚し、芸能人と同じタワマンに住む弟は、「自分は女性から愛されて当然。世界は自分のために回っている」と思っている節があります。

私は、能力も容姿も性格もそんなに違わない弟と、人生でなぜここまで差がついてしまったのか、ずっと不思議でした。

エディプス・エレクトラコンプレックス。この言葉を知って、姉と弟で格差がついた理由が説明できるように感じました。

勝者は「愛されて当然」、敗者は「愛されないのが当然」。

世界の捉え方が、根本から異なります。その後の人生に天と地ほどの格差が生じます。

※ただし勝者でも、親を負かしたことに罪悪感を覚えると、自らを罰します。恋愛面では不倫・万年二番手となって幸せから遠ざかる傾向も見られます。

★★★

話は今回のMPSの舞台「ハムレット」に移ります。

ハムレットも、物語の人間関係の根底にあるのは、エディプスコンプレックス。

ハムレットの母ガートルードは夫の死後、わずか2カ月で夫の弟・クローディアスと再婚します。

今回の演出では母のガートルードがハムレットの嫉妬をあおり、旦那と息子の競争をけしかけているようにも見えます。

息子の前で旦那と公然といちゃつく様は、わざわざ嫉妬をあおっているようなものです。

厄介な毒母ガートルード!

しかも本人はあおりに無自覚な様子。タチの悪い毒親です。

きっと前の旦那の時から、争いをけしかけていたんだろうな。

今回の演出では、母が大好きで仕方ないのに「エディプスコンプレックスの敗者」となってしまったハムレットが、病んで暴走したのも致し方ない、という印象です。

エディプス・エレクトラコンプレックスは、どこの家庭でも大なり小なり起こることです。

誰を起点にした三角関係で、誰と争い、敗者になったのか勝者になったのか?

クライアントさんからの相談には、私はこの辺の当たりをつけながら話を聞くようにしています。

皆さんも、この”魔法の三角関係”、自覚するだけで、人生変わりますよ!

そして、今回のハムレットのように、怒りが暴走してテロにならないように、気を付けてくださいね~!

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テツコハナヤマ
毒親育ちが、ロックマンしか愛せず音信不通に苦しむ日々を卒業し、誠実な癒し系の旦那様と結婚。コロナ禍で出産し、産後クライシスに荒ぶりながらも「毒親育ちが居場所を見つけて、ライフワークと家族と生きる」日々を発信中。根本裕幸氏のお弟子さん1期。 詳しいプロフィールはこちら。