イチローの引退会見に学ぶ「自分軸」の生き方。

イチロー選手の引退会見を深夜見て、翌朝もテレビで何度も見みました。

ひざを打ち、「うむむむ」とうなり声を上げました。

実に、実にあっぱれな生き方!

そして「お腹減ってきたもう~」と言って、会見を終わらせた、あのチャーミングな笑顔!

羽生結弦くんもびっくりのあざと可愛さ??

いやいや、老若男女が惚れる天衣無縫っぷり。

あれで45歳! 何という無邪気な表情なのでしょう!

「こやつは天に愛されておる」

思わず天を仰いで、マンガ「花の慶次」ばりに、つぶやきたくなりました。

 

一体、何なのこの笑顔は? この表情は? 本当に天とつながっているというか。

おそらく、イチローが「自分軸」を貫いているからなんだろうと思いました。

「自分軸」とは、カウンセリングの師匠・根本裕幸さんが提唱する、自分主体で自分を大切にする生き方。

これが、他人主体の「他人軸」になっていると、自分の人生を他人に預けてしまっている状態で、人生の主役になれない状態。

 

会見のイチローの言葉を聞いていると、本当に「自分軸」で生きていることが分かるんですね。

「自分軸」の名言のオンパレード!

>「あくまでも、はかりは自分の中にある。それで自分なりにはかりを使いながら、自分の限界を見ながら、ちょっと越えていくということを繰り返していく」⇒自分と他人を比べない。
>「僕、我慢できない人なんですよ。我慢が苦手で、楽なこと、楽なことを重ねているっていう感じなんですね。自分ができること、やりたいことを重ねている」
⇒好きなことをコツコツ積み重ねる
>「(子供たちへのメッセージを聞かれて)まぁ、野球だけでなくてもいいんですよね、始めるものは。自分が熱中できるもの、夢中になれるものを見つけられれば、それに向かってエネルギーを注げるので。そういうものを早く見つけてほしいなと思います」
⇒「野球こそ最高のスポーツ。子供たちにも広げたい」というお決まりの回答にならない。自分と他人の価値観は違うと分かって生きている。「私は私、人は人…」

もちろん、プロの世界で実力以上に評価されたり、期待を背負うのは、しんどいという話もありました。

でも、会見すべてを通してみると、そういった世間や他人の期待に応える「他人軸」に引っ張られすぎず、あくまで自分が主体。自分がやりたいことを、コツコツを積み重ねていった「自分軸」の野球人生なんだと思いました。

イチローの「自分軸」はこの言葉に集約されていると思います。

――今思い返して最も印象に残っているシーンは?

「去年の5月以降、ゲームに出られない状況になって、その後もチームと一緒に練習を続けてきたわけですけど、それを最後まで成し遂げられなければ今日のこの日はなかったと思うんですよね。今まで残してきた記録はいずれ誰かが抜いていくと思うんですけど、去年5月からシーズン最後の日まで、あの日々はひょっとしたら誰にもできないことかもしれないというような、ささやかな誇りを生んだ日々だったんですね。そのことが……去年の話だから近いということもあるんですけど、どの記録よりも自分の中では、ほんの少しだけ誇りを持てたことかなと思います」

自分の誇りは、ゲームに出られない状況で、チームと一緒に練習を続けてきたことだと。

野球選手なのに、試合に出られず、「ない」こと尽くし。普通であれば自己否定に向かいがちなどん底の中で「自分褒め」をし、自分に誇りを持つ。その根拠は、記録でも他人の評価でもなく、あくまで自分自身。

この言葉にイチロー「自分軸」の真骨頂が現れていると思います。

 

そして、極めつけは、この質問!

――イチロー選手が貫いたもの、貫けたものは?

「野球のことを愛したことだと思います。これが変わることはなかったですね」

 

愛を、好きなことをとことん貫く人生!

愛を貫けば、全人類に、世界に通ずる。

だから「こやつは天に愛されておる」。

納得です。

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テツコハナヤマ
毒親育ちが、ロックマンしか愛せず音信不通に苦しむ日々を卒業し、誠実な癒し系の旦那様と結婚。コロナ禍で出産し、産後クライシスに荒ぶりながらも「毒親育ちが居場所を見つけて、ライフワークと家族と生きる」日々を発信中。根本裕幸氏のお弟子さん1期。 詳しいプロフィールはこちら。