毒親への許しの瞬間は突然やって来た!家族の結婚式にハブられ一人行けなかった私に起きた奇跡①一人だけビザが下りない!

私は怒り狂っている。

ことの発端は、弟の海外挙式である。身内の中で私だけビザの申請がうまく行かなかったのである。私に対して注意喚起はあったが、そこまで深刻な事態だとは知らなかった。

いよいよ私だけ行けないかもしれないという事態を知らされたのは、出発2週間前だった。

旅行プランを進めていたのは父だった。そう、私とは犬猿の仲、モラハラお父さん。

父に詰め寄った所、父の言い分に私は言葉を失った!

父「前から行けるか分からないと言っていたから、どうせ行かないんだろうと思って……」

はあ……!? いやいや、お父さん、4人家族の弟の結婚式だよ? ましてや、年が近くて、小さいころからすごく仲が良くて、一緒に遊んでいたんだから。急に決まった結婚式だから、仕事の都合もあるけど、行けるように調整やら根回しやら頑張ってきたんだから。

自分「弟の結婚式に、私だけ行かないのは変だと思わない?」

父「まあ、行けないんだったら、仕方ないよね」

私は絶句した。彼はビザが間に合わないことなどから、「どうせ私は行きたくないから、行けなくなってもいい」と勝手に思い込んでいたのである。この人は、相手の気持ちを都合良く解釈する天才モラ夫だが、今回ばかりはひどすぎる。

悲しいことに、母もこの状況を知りながら、私に伝えてくれなかった。

母の場合は毒親として私をいじめてきた自覚と罪悪感を持ち始めている。弟は、両親からチヤホヤされて育ち、毒親の被害に合わなかった。だから、母は結婚式という幸せな場に私を連れていくのが怖かったようだ。

私は幼いころから、弟をかわいがり、両親の不仲の被害が出ないよう、彼を守ってきたつもりだった。ただ、最近では「なぜ私だけが?」という複雑な思いも弟に対して持っている。だがそれ以上に、結婚式という節目を長年一緒に過ごした姉として祝福したい。その気持ちが大きかった。結婚式を楽しみにしていただけに、両親の反応はショックだった。

「結婚式に家族がそろわなくていい。そんなことを思うのは、家族じゃない!今の状況で私だけ結婚式に行けなかったら、私は縁を切る!こんな家族はもういらない!」

私は高らかに宣言した。(続く)

アバター画像
テツコハナヤマ
毒親育ちが、ロックマンしか愛せず音信不通に苦しむ日々を卒業し、誠実な癒し系の旦那様と結婚。コロナ禍で出産し、産後クライシスに荒ぶりながらも「毒親育ちが居場所を見つけて、ライフワークと家族と生きる」日々を発信中。根本裕幸氏のお弟子さん1期。 詳しいプロフィールはこちら。