震災から10年。これからも空気を読まないカウンセリングをしようと思う。

その場で思い浮かんだことを、空気を読まず、平気で言ってしまう。

良かれ悪かれ、それは私の個性であり、カウンセリングもそのスタイルです。

空気を読まずにズバッと発言する。

それは時として、タブーを破り、物事を思わぬスピードで動かします。

(玉川徹さんが好きなのは、似たようなタイプの人間だからでしょう)

しかし、その人が発言を受け止めきれない時に言ってしまうと、

戸惑わせたり、迷惑がられたり、思わぬ反発を受けたりするものです。

諸刃の剣。

こんな自分の特性を、野暮ったいなあ、格好悪いなあ、と感じ

自分の発言を、目の前の人が受け止められる範囲で、調整できないものか、ずっと考えてきました。

どうしてこんな個性なんだろう?と自問自答し、自己嫌悪に陥ることも。

クライアントさんに自ら考えてもらい、コーチング的にその人の考えやビジョンを引き出せないか。

その場で思い浮かんだビジョンを伝える”お告げ”のスタイルとは対照的に、自ら解決策を考えてもらうNLPを学びながら、私はクライアントさんへの伝え方を模索してきました。

 

そうして昨日、東日本大震災から10年目。

テレビに映る被災地の様子を見て、自分のスタイルの原点を、思い出しました。

私は東北地方に住んでいて、直接は被災しなかったものの、震災後に被災地に入り、1カ月ほど仕事をしておりました。

日常はある日、予想もしない形で突然途切れる。人はある日突然、あっけなく死ぬ。自分も家族も友人も。明日は誰にも分からない。

津波で壊れた家、行方不明の人を探す人々を見て、肌でヒリヒリと感じたものです。

「行ってきます」と家を出た家族に、もう一度、同じ姿で会えるとは限らない。

震災後、わたしの生き方は大きく変わりました。

人に会った時、次にもう一度会えるかは分からない。

だから、話したいと思ったことは後悔のないようにその場で伝えよう。

そういう思いが、常に頭の片隅にあります。

言葉にして伝えれば、その時に意図や背景が伝わらなくても、

5年後、10年後に思い出してもらい、その意味を考えてもらう時が来るかもしれない。

だから、迷惑がられても、時に押し付けだと思われてても、わたしはこれから先も伝えていこう。

自分が素直に思ったことを、その人を良さを、可能性を、ビジョンを。

 

最近ストレングスファインダーの診断を読み返してやっと自覚したのですが、

どうも二手三手先まで物事を想像する癖があるようです。

私としては「みんなこれくらい思いつくんじゃない?」と考えて、細かい説明などすっ飛ばして嬉々として伝えたことが、

人には理解されずに物別れに終わり、数年後になって「やっと分かった」と連絡をいただくことがあります。

プライベートでもしょっちゅう友人を短期的に失います(笑)が、その後連絡が復活して、長続きというケースが多いです。

 

つまり何が言いたいかというと、空気を読まずに発言する。

受け止めきれないことまで、つい伝えてしまう。

そんなカウンセリングスタイルって、わたしの生き方そのもなんだなあ。

 

わたしは、今のままのスタイルでいいのかもしれない。

 

震災から10年の3月11日、そんな気づきを得ました。

 

 

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テツコハナヤマ
毒親育ちが、ロックマンしか愛せず音信不通に苦しむ日々を卒業し、誠実な癒し系の旦那様と結婚。コロナ禍で出産し、産後クライシスに荒ぶりながらも「毒親育ちが居場所を見つけて、ライフワークと家族と生きる」日々を発信中。根本裕幸氏のお弟子さん1期。 詳しいプロフィールはこちら。